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発達障害でもできる仕事、発達障害だからできる仕事

2022 1/14
2017年11月29日2022年1月14日
目次

【発達障害でもできる仕事、発達障害だからできる仕事】

発達「障害」の「障害」という言葉に引っ張られ、「発達障害=仕事」ができない、と思われてしまうこともあるようです。
しかし、そんなことは決してありません。
私が見てきた、たくさんの人たちがその人らしさを生かして、色々な企業で活躍しています。

【人は活かし方次第】

ここで大切なのは、これは障害があってもなくても同じかもしれませんが、雇用サイドがその人のことを良く知り、強みを生かし弱みをカバーすることです。
特に、強みと弱みがはっきりしている発達障害の人には、想像を超える成果があるかもしれません。

【特性を生かして活躍する事例】

<事例1>

-接客業務-

一般的に、「発達障害=空気が読めない」と思われることもありますが、その反対に、天才的に空気が読める発達障害の人もいます。傾向として、ADHD(注意欠陥多動性障害)系の方に見られるようで、コミュニケーション力が極めて高く、周囲を楽しませることにかけては天才的です。
半面、こういった人たちは、「注意欠陥」から来るうっかりミスが多く、また「多動性」の部分で一つのことをやっていても、すぐ目移りして今までやっていたことをすっかり忘れて次に進んでしまうことも時に見られるので、事務系の仕事や定型業務を任せない方がベターである場合が多いようです。
人は一面で能力の高さを見ると、なんでもできてしまうと勘違いしてしまうこともあるようで、雇う側はその見極めが大事になってきます。

<事例2>

-対人業務-

ADHD系の人は、人が好きで貢献意欲が高い人が結構いますが、事例1と違い空気を読むのが得意でない場合は、同じ対人業務でも、ある程度の会話力が必要な接客業務よりも介護系の仕事が向いているケースがあります。ただ、注意欠陥がある場合は、大きなけがにつながる業務は避けた方がいいです。ペガサスからの就労事例では、移動支援のヘルパーの職で活躍している人もいます。

<事例3>

-事務系-

事例1で述べましたように、ADHD系の人は向かないケースが結構あり、この職種は温和なアスペルガーの人がうまくはまった事例があります。
黙々と決まった範囲の仕事を黙々とこなしながら、役割を果たしています。

<事例4>

-語学力を生かす-

ディスレクシア(難読障害)の人で、外国語の会話の習得にたけた人が結構います。読み書きが苦手な分、ほかの脳回路が発達したためでしょうか。ただ、ディスレクシアの人にとって英語は日本語以上に読みにくいため(感じの「山」や「川」は字が形も表しているので意味が取れますが、「mountain」や「river」だと単なる記号になるため、読みづらいのです)、英会話が得意だからといって、英文事務の仕事を任せると、逆にかなり苦手な分野ですので、注意が必要です。

<事例5>

-デザイン系-

ディスレクシアでアートの分野が得意な人も結構います。読み書きなど左脳的な部分が発達していない分、右脳が発達しているからでしょうか。空間認知に優れ、建築デザイナーとして活躍している人もいます。こういった人たちには、電話対応をさせたり、議事録を取らせるなど苦手なことをさせずに、のびのびと得意分野で活躍してほしいものです。

<事例6>

-研究職-

一つのことを突き詰めていくのは、自閉傾向の人の得意分野のようで、研究職として活躍されている方も多いようです。大学の研究機関などそれなりの研究成果を上げていけば、人間関係づくりが多少苦手でもなんとかなってしまうように見受けられます(笑)。企業にけるITエンジニアなどの、専門スキルが必要な仕事もこの部類かもしれません。ただ、企業の場合は出世コースとして、ある程度の年齢になると部下のマネジメントを任されるケースもあるようで、そうなると潰れてしまう可能性があります(本人、もしくは部下が)。ですので、マネジメントが苦手な人は専門職として昇進昇給できるような、多様な人事システムが求められます。

<事例7>

-経営者-

スティーブジョブズやビルゲイツが発達障害だ、という話を聞いたことがあります。
私は、中小企業の経営者に知り合いが多くいますが、発達障害の傾向のある人も結構います。
理由としては、「行動力がある(多動)」「決してあきらめない(こだわりが強い)」「多くのことに興味を持つ(注意欠陥)」など、経営者に必要な要素と発達障害の特性がうまくかみ合うケースかもしれません。
もしかしたら、最大の要素は、ADHDによる衝動性が強かったり、特性の凸凹がきつくて、雇用されるのに向いていないからかもしれません。

【発達障害の人全員が天才というわけではない】

以上、私が見聞きしてきた事例を上げてきましたが、中には、「自分は何が向いているかわからない」「得意なものがない」という理由で、就職に踏み出せない発達障害の人もたくさんいます。
発達障害イコール、スティーブジョブズだアインシュタインだ、みたいな言い方をしないでほしい、という当事者の人もいます。
確かに、すべての発達障害の人が天才的な才能を持っているわけではないでしょうし、自分の才能を見つけられないでいる人もいるかもしれません。

【自信をなくした発達障害の人がしあわせに働くために】

どうも日本は減点主義のようで、得手不得手が極端な場合、不得手に着目しそれを治そうとする傾向があるようです。凸凹が多い発達障害の人は欠点ばかりを指摘され、その時点で働くうえで大切な「自信」を失ってしまいます。
われわれ就労移行支援事業所のような支援機関は、まずその人の良いところ、素晴らしいところを見つけ出し、伝え、自信を取り戻してもらうところから始める必要があります。また、雇用している企業においては、その人の長所、強みを探し出す努力が必要です。
前述した英会話が得意なディスレクシアの人も、英語の読み書きは非常に苦手です。英語の読み書きが苦手なだけで「この人は英語を使う仕事は向いていない」とすべての門を閉ざしてしまったら、英会話に高い適性があるというその人の可能性を見いだすことはできません。また、日本語の読み書きが小学校2年生レベルでも、分厚い本を1日でななめ読みしてしまうディスレクシアの人もいます。一文字一文字正確に読めないことで、「この人は読めない人」と烙印を押してしまった時点で、ななめ読みによりスピーディーに要点をつかむことが得意である、という才能を見いだすことはできません。
このように、人の才能は多種多様で、どこに宝物が隠れているかわかりません。辛抱強さがとても必要な作業になりますが、発達障害の人の才能を見出して、ぜひ企業経営に生かしてほしいと切に願います。

【発達障害でもできる仕事、発達障害だからできる仕事は、たくさんある】

発達障害だからできる仕事は、たくさんあります。
ただそれが見つからない時には、本人の努力とともに、支援機関や企業のサポートも必要です。
色々な人にそのことを伝え、そういうことが普通になる社会を作っていきたいと思っています。

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